金子みすず童謡集より

 子どもは大人の始めです。子どもは人間の始まりです。
子どもでなかった大人はありません。大人にならない子どもも、いないはずです。
大人に成長していくに従って、私たちは子どもから始まった自分だと言うことを忘れがちです。大人に成長していくうちに、子どもから始まった自分だということをいつも思い出しているわけにもいきません。

 しかし思い出そうとも、忘れようとも、子どもは大人の始めです。
子どもは人間の始まりなのです。

 大人になっていくに従って私たちは、色々なことがらを学びます。
ところでどうでしょう、子どもの頃しか感じなかった楽しいこと、
子どもだったからこそ空想することのできた素晴らしいこと、
それは子どもから始まった自分だったことを忘れるのと同じように忘れがちです。

 このような不思議さに気付いたイギリスの詩人ワーズワスは言っています。
「子どもこそ大人の父」だと。

「やれる気」を起こさせて達成感を与えよう

 常日頃、子どもに接する上において、「子どもに有能感を持たせることが大切」だと感じています。
「有能感」とは聞き慣れない言葉ですが、「やればできるという自覚」のことです。
別の表現では、「やる気」ならぬ「やれる気」を持たせるということです。

 どの子どもにも長所が、必ずあります。
先ずは、その長所を認め、褒めてあげることが一番大切だと思います。
褒められれば自信を持つ。

 自信を持てば、「さあ、次は何をやってやろうか」と繋がっていくわけです。
自信を持たせるには、成功経験を多く持つことです。
失敗の経験が多いと子どもは自信を失い、挫折感を持つようになります。