ご入園・ご進級おめでとう御座います

桜

 ハートピア保育園に新しく入られる42名の皆さん、入園おめでとう御座います。
そして、一つだけお兄ちゃん・お姉ちゃんのクラスになった187名の園児の皆さん、進級おめでとう御座います。
保育園の先生と一緒に色々な保育活動をとおして、いっぱい思い出という「心の宝物」を作りましょう。 
(園児229名)

子どもの発達の法則

 「子どもとは何か」という、子どもの事実をよく見極め、「子どもの生命というのは、どのように展開しどんな特徴があるか」というところを詳細に見極めて、「その子ども期の生命をどのように刺激し、展開させるべきか」という方法論を考えてみたい。
自由な活動を可能にされた子どもを観察することによって、子どもの活動には一定のパタ-ンがあり、そのパタ-ンに則している時には、活動が持続し自ら発展的に展開していくという事実が見受けられます。

「子ども期の生命の法則」とは、ある時期に獲得すべき能力を身につける為に、内面から強烈なエネルギ-が出てくる時期、つまり「敏感期」と大きく関わっています。
0歳から3歳においては、無意識的に外界のさまざまな出来事を吸収していきます。
そして、3歳から6歳になると、吸収したものを知識として、意識的に整理し順序立てていきます。

 それでは、具体的に子どもの成長について触れてみようと思います。
秩序に対する敏感さは、1歳半ぐらいから現われ、3歳をピ-クとして次第に消えていきますが、3歳から4歳になると、物の位置、時間の流れ、順序、約束などに対して非常に厳格になります。

 又、小さな、殆ど目に止まらないくらいのものに、子どもはじっと見入ったり、素早く見抜いたりするものです。大人とは違って、こんな気付かれないような世界に注意を向けながら、内面の豊かさを拡げ深めていきます。
それ以外にも、聞く、話す、書くなど言語の感覚面の興味が高まったり、体を動かしバランスをとり、手腕を使い、指先を巧緻に使うなど様々な運動をやりながら、自分自身の行動の主人公になっていく時期でもあります。
もちろんのこと、視る、聴く、嗅ぐ、味わう、触れるなど、五つの感覚から入ってくるものに興味を持ち、大人には考えられないほどの敏感さで、その本質的な刺激に応じたり、吸いつけられるように、それを楽しんだりもします。

 そして、日常生活の中で子どもは、色々なチャンスを見つけて、分けたり、合わせたり、並べたり、順序立てたりなどをやっているのです。すなわち、「感覚」を使い、「運動」しながら知性を働かせているのです。
以上のようにして、子どもは自立へのプロセスを歩んでいきます。

 人間の奥深いところにある自分のやりたいことを見極め選びとっていくという「選ぶ能力」、選んだものに「関わってゆく能力」、そして関わったものを、困難があっても逃げずに、むしろ自分の「全人格をかけて乗り越えてゆく力」、その後にその子の奥底に秘められていた、その子の一番深い安定や秩序が取り戻され、内面から「本来の自分」が現われてくるのです。

※「敏感期」とは、オランダの生物学者ド・フリースが提唱した概念です。
 どのような生物もその幼児期に、今その生物が成長・発達させようとするものに、特に敏感になる時期があるとされています。