これでいいのか四日市市?

 2019年10月 1日から幼児教育・保育の無償化が始まり、更なる待機児童が増えることも懸念されます。
現在、四日市市は小規模保育事業所(19名以下の0歳児から2歳児の施設、大半がビルの一室で園庭もありません)をここ五年間で17カ所作りました。
そして、令和2年4月にさらに小規模保育事業所を3カ所作ろうとしています。
300名程の待機児童が小規模保育事業所のお蔭で表面には出ていませんが、このような政策を取っている市町は全国的にも稀であることは事実です。
一時的な待機児童の緩和を図り、2020年以後の少子化に向けて調整弁のように考えているように思えますが、子どもの健全な発達に適切な環境であるとは思えません。(鈴鹿市は小規模保育事業所0ヶ所)

「国は小学校への連携を含めて、途切れの無い乳幼児期の教育の意義」を重視しています。真摯に子どもと向き合い、若い世代が子育てを楽しむことの出来る社会になるには今何をするべきか、もう一度四日市市には考えて頂きたいと思います。

 大企業に勤めている方や公務員等の方は産休・育児休暇も認められ、鈴鹿市の場合は五年前から書類の提出を持って、産休・育児休暇中の方でも保育園に通っている子どもが継続的に保育を受けられるようになりました。しかし、中小企業に勤めている方やパート勤務の方は、出産に伴い上のお子さんが退園しなければならない状況を沢山見てきました。働くことを前提で成り立っている保育園の制度が、二人目、三人目を安心して産める状況ではないように感じます。

 四日市市の場合は待機児童が多いので、産休・育児休暇中の方は保育園に通っている子どもを辞めさせなければなりません。このような社会の在り方に矛盾している四日市市の子ども政策に疑問を抱かないのか不思議でなりません。合計特殊出生率1.8以上にならないと人口統計学上も日本の社会を支えることが出来なくなります。
この矛盾を改善し、「子どもを産み育てやすい街づくり四日市市」を目指して、若い夫婦が第2子、第3子を産みやすいソフト面の環境づくりにご尽力願いたく思います。

 少子化や核家族化が進む現代において、遊びを通して異年齢の子どもの触れ合いの中から他人を思いやる心が育ち、コミュニケーション能力を培うことが出来ることは事実です。19名以下の0歳児から2歳児の集団から生まれる「心の育ち」が健全であるとは思えません。このような社会が変わることを切に願っています。

今できなくたって 大丈夫 一歩一歩 ゆっくり ゆっくりで・・・

 つい他の子と比べてしまう つい早くできるようになってほしいと願ってしまう
でも皆一人ひとりの歩調があり 一人ひとりペースが違うのです
一歩一歩 一つずつ・・・ほら思い出してみて下さい 少し前にできなかったことで
今ちゃんとできるようになったことが一つ二つ増えていませんか
今できなくたって大丈夫 一歩一歩ゆっくりで

食育の大切さ

 「食育」とは、子どもの頃から身体に良い食べ物を選ぶ目を育て、「食」の大切さを学び、好ましい食習慣と豊かな心を身に付ける教育だと言われています。
「食育」は、単に「食」に関する知識だけを学ぼうと言うものではありません。

「食」に興味を持つことは、毎日いただく「食べ物」を育てた大地・水・空気・太陽、そして季節や風土に対して興味を持つことでもあります。
豊かな自然によって育まれる生命の素晴らしさ、愛おしさを感じる「こころ」を育てる教育でもあるのです。

 乳幼児期の子どもにとって、食生活は大切な生活の基本です。
心身ともに成長していくためには欠かせないものです。食事への関心を育て、楽しく食べるために、保育園ではどのような工夫や実践がなされているか紹介させて頂きます。

 母乳・ミルクを吸って飲むことから、噛んで食べることへと移行するのに大切な離乳食。吸うことから噛むことへの口の動きをきちんと獲得していくために、一人ひとりに合わせた進行を保障し丁寧に見ていきます。そして、初めての食との出会いを大切に考え、年間を通し旬のものを献立に取り入れ、薄味にすることで素材その物の味を大切にして給食を作っています。
食材・調理方法の幅を広げることにより、子どもたちの食経験を豊かにし、そのなかで「あまいね」「すっぱいね」「にがいね」など、大人とのやり取りによって、味覚を知らせると共に「おいしいね」「カリカリ音がするよ」などの声をかけて、食事の楽しい雰囲気を作っていきます。また、ごはんを作っている時の匂いに誘われて、給食室のカウンターから覗く子どもたちに「今日はお魚だよ」「にんじんあったね」などと声をかけ、素材その物を知らせていきます。

 自分で野菜を育て収穫し料理して食べることは、子どもの豊かな感性を育てる体験的食育であると考えています。
保育園では、4月にきゅうり・なす・とまと・ぴぃまん・すいか・かぼちゃ、5月に田植え、さつま芋、9月にだいこん・にんじん・かぶ・じゃが芋・さやえんどう・玉ねぎ等を植え育てています。子どもがその体験を生き生きと家で話し、台所で料理を手伝うように変わっていくことによって、保護者にも食育が浸透し家庭の食生活を見直すきっかけになって欲しいと思っています。
これからも、園児が実習農園で作物を育てる活動を大切にしていきたいと考えています。