縦割り保育で子どもの心が成長

 子どもにとっては、小さな頃から異年齢の触れ合いがあることで「相手を尊重する」ことが身に付き、「知的」な発達、「想像して考える力」を鍛えることができます。
このことにより縦割り保育で、子どもの心を大きく成長させることができるのです。

・人間同士の関わり方を学べる
 大人になり実社会に出れば異年齢の人との関わり合いばかりです。
 子どもの頃から異年齢の人と関わっていれば、自然と人との関わり方が身につくので、どんな人とでもコミュニケーションがとれるようになります。
・思いやりや優しい気持ちが育める
 異年齢の子どもがいるということは年齢により発達段階の違いがありますので、他の子はできるのに自分はできない、または自分はできるけれど他の子はできないということも出てきます。
・考え想像する力が身につく
 物事を一つの方向からしか捉えられないと、成長していく中で壁にぶつかった時に違う方法を考えて乗り越えるということが苦手になってしまいます。

このような子どもの視点での長所を踏まえて、できない子は年上の子に手伝ってもらいながら「こうすれば良いのだ」と、そこで新たな視点を自分なりに発見することができます。反対に年上の子はできない子どもを見ながら「何に困っているのだろう」と想像力を働かせて相手を助けてあげます。
このどちらの行動も「考える」ことに繋がっています。考えることで違う見え方があることを知り、同時に捉え方も一つではないということを学べるのです。
少子化で一人っ子家庭が多く、兄弟などの関係も薄れつつある子どもたちにとっては、ある意味大切な社会勉強の場でもあるということが言えます。

「はじめて」の親業 「はじめて」の子ども業

 どちらも「はじめまして」の間柄、なかなか歩み寄るのは難しい。
近づいたり、離れたり、笑いあったり、けんかしたり・・・。
些細なことが嬉しくて、些細なことで怒ってしまう。
「お互い、分かりあいたい」と思いながら、いつも相手を見つめています。

歌をとおして感性豊かな子どもを育てる

 令和1年10月に福岡県久留米市にある正進幼稚園の園児の活動を見学した時に、子どもたちの音域の広さ、体幹が育ち、素晴らしい歌声に感動しました。
幼稚園の園長先生から毎日の朝の会・帰りの会での井上式の発声練習を3分ほど3年間繰り返すことで歌声が変わってきたことをお聞きしました。その後、理事長として子どもたちの活動を充実させたく、半年かけて声楽の先生を捜しました。
令和2年4月から園児の声楽指導に 丸井 晋子 先生に来て頂き、感性豊かな子どもを育てる為にお力を借り、保育発表会での歌う様子も変わってきました。
ご主人の転勤のため2年間ではありましたが、心から感謝申し上げます。
 令和4年4月からは 大貫 亜以 先生に指導して頂いています。
先生は大学の声楽科を卒業後、オペラ公演やソプラノ歌手としてコンサート出演、学校講師、音楽療法士、ボイストレーナーをしてみえます。全国大会声楽部門で1位になり、上皇さま祝賀行事において平安神宮で歌声を披露されたこともあります。
 大貫先生から保護者の方に少しばかりお話をして頂きます。
現在は1歳から103歳までの方を指導しており、その中で音楽をとおして歌うことの楽しさ、聞いてもらうことの喜びを日々感じています。
音楽を学ぶことは、子どもから大人になっていく発達の過程においてとても良いとされています。社会の中で夢や目標に向かって協調的に生きる能力は、音楽から刺激を受けることで鍛えられます。幼児期には言語能力もどんどん発達します。
音楽も言葉も「聞く」「歌う」という行為に共通していて、「言語の音に関する知識と音楽能力の間には関係性がある」という研究結果が出ています。
音楽で耳を育てることで言語習慣においても良い影響が得られます。
先月から始まった園児さんの指導では、身体を使って声を響かせ歌うことを体験して頂きました。腹式呼吸で声を出してもらいましたが、直ぐにお腹から声を出すことが出来るようになり、元気で素直な園児さんたちの声にとても元気をもらいました。
音楽は、言語や文化や世代を超えた繋がりがあります。
グローバル化が進む世界において、皆さんにとって貴重なコミュニケーションツールになる、そんな共感できる歌を指導していきたいと思います。