
東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同調査による資料が最近の新聞に出ていました。2015年から2024年にかけて、無作為に抽出した小中高生の親子を対象にした調査で12,000組から回答を得たものです。
読書をしないと回答した割合~2015年と比較すると14~22ポイント増加
小学校1年生から3年生 33.6% 小学校4年生から6年生 47.7%
中学校1年生から3年生 59.8% 高等学校1年生から3年生 69.8%
一日の読書時間の平均時間~2015年と比較すると5~6分減少
小学校4年生から6年生 15.6分 高等学校1年生から3年生 10.1分
一日のスマホ使用時間~2015年と比較すると22~52分増加
小学校4年生から6年生 33.4分 中学校1年生から3年生 95.7分
高等学校1年生から3年生 138.3分
調査を担当した東京大学教育心理学の秋田喜代美教授は、「読書と学力は関連しており、授業の中で紙や電子の書籍に触れる機会を増やすことが必要だ」と指摘されています。
ビル・ゲイツから子どもたちに一言
近頃は、とても便利な時代になりました。スマートフォンやタブレットが一つあれば世界中の情報が分かり、魅力的なアプリや音楽、ゲームのほかSNSなども好きな方は暇を持て余すことがありません。これらの魅力的な情報機器無くしては、今では生活が出来ないと思う人も多くいるのではないでしょうか。
大人の生活が変化したように、子どもを取り巻く環境や遊びにも大きな変化があります。
乳幼児期の子どもの発達にとって必要なことは、「意志や目的を持った動作を繰返すこと」、「五感を通した実体験から世界を広げること」などが大切であると思います。
これらは、この時期の子どもだからこそ喜びを持って成し遂げることが出来るのです。昔の子どもは四季を五感で感じ、遊びを創意工夫しながら発展させ、沢山の失敗や成功を自然から学んできました。
今の時代は、アニメ・ユーチューブ・ゲームなどから子どもたちを切り離すことは出来ないかもしれません。
しかし幼児期の子どもにとって、それはまだ不必要なことです。
画面から飛び込んでくる映像より、実体験を通して感性を育てることが大切です。
私たち大人は、子どもに与えるべき環境を選択し制限する必要があります。
あの有名なマイクロソフトのビル・ゲイツ氏が、自分の子どもには14歳になるまでスマートフォンを与えず、14歳を迎えてからも使用時間を制限し、家族で過ごす時間や食事を大切にしていたことは有名な話です。
情報機器を知り尽くした彼だからこそ、子どもに与える影響が良くないことを知っていたのかもしれません。どんなに時代が変わっても、子どもの発達の過程は変わりません。
私たち大人は、愛する子どもの為に与えるものを選択しましょう。
少しゆったりとした心でながめてみると
子どもって怒ったり、泣いたり、笑ったり いつも一生懸命で面白いな
子どもって、大人が忙しい時に限って、ぐずったり、駄々をこねたり、ほとほと困ってしまいます。でも、じっくり、落ち着いて子どもを眺めてみると、泣くのも、怒るのも、いつも一生懸命。一生懸命生きている。いとおしい存在です。
あなたは子どもの頃、どんな大人になろうと思っていたのでしょう
いつ生きる力を身につけたのでしょう
今の自分らしさをどのように育んできたのでしょう
子どもは生れた時からそれぞれ取り巻く環境の中で、その時々に出会った人との縁や、出来事の積み重ね、経験に触発されながら育ちます。
子どもにとって人や物の環境こそ大切であり、この育ちの環境づくりに大人は責任を持たなければなりません。
しかし、物質的な豊かさや利便性を求め、大人の都合を優先させた子育ち環境の仕組みをつくってきた結果、生きる希望が持てないという若者が増えています。
私たち大人は、子どもの育ちを通してこの問題の重大さに気づきながらも、大きな変革の流れを創り出す力にはなり得ていません。
子どもが自ら生きる意欲や思いやりを取り戻し、子どもたち一人ひとりの個性が輝く真の子育ちのため、私たちはもっと本気になって取り組まなければなりません。
また、地域における子育ての伝承が消えて、支え合う関係が希薄になる中で、多くの親は子育てを負担に感じています。家庭の子育て力は、保育サービスや経済支援を充実させたからといって高まるものではありません。
「子育てに喜びや希望が持てる社会」を再生するために、大人は子どもの代弁者として何をどのように発信し、取り組むべきなのでしょうか。
全ての子どもと家庭に、責任の持てる真の子育て支援ができる社会、親も保育士も生き生きした真の子育てができる社会を目指して、今から出来ることを一歩一歩取り組んでいきましょう。そして保護者に寄り添い、「子育てが楽しいな」と笑顔で過ごせる保育園であり続けたいと思います。




