子育ての真ん中に空いた穴

 今、家庭・地域の子育ての力が低下しているように思います。
これは保育に関わる現場の多くの方々が、感じていることではないでしょうか。
 以前は、「気になる子」「問題を感じる子」というのは一部で、残りはみな「普通に」
「まともに」育っていたように思います。
しかし、いつの頃からかその割合が変わりはじめ、全体が「グレーゾーン」となってきているように感じます。
 汐見 稔幸(東京大学大学院教授)氏は、「子育ての真ん中にあった文化がなくなってきた」と述べています。つまり、それまでは当たり前だった子育ての知恵・文化・人間関係が、世代から世代へと繋がらなくなっています。
親が育っていくために必要だった知恵の交換を奪ってしまうような便利なシステムが、ここ何十年間で急激に出来上がり、子育てに関する情報もインターネットにアクセスすれば、無限に手に入れられる状況です。
 汐見氏の言葉をお借りすれば、「文化が捨てられ、文明に力が注がれた時代」だった。
そのため、子育ての真ん中にあったはずの、人が生きていく中での大切なものが失われてきたと言えるのではないでしょうか。
 現代社会を変えていくためにも、子どもの育ちで欠けているものが、「何なのか」を真剣に大人が考え、子どもの育ちを補っていく必要があるように思います。

子どもという 新しい存在との 出会いに感謝

産声を覚えていますか 初めて対面した時のことを覚えていますか
子どもたちの出生からの日々・・・ 
子どもの笑顔や寝顔は 心和ませてくれる まるで魔法の薬
どんなに忙しくても どんなに苦しくても
その魔法の薬で何度 癒されたことでしょう
貴方に出会えて 本当によかった 本当にありがとう

読書を好きになるために

 読書は人生をより豊かにし、より深く生きるための力を身に付けていく上で欠かせません。読書により多くの知識を獲得でき、読解力や想像力、思考力や表現力が高まったり、多様な文化への理解が深まったりすることが多くあります。
 読書を好きになるためには、乳幼児期から好きな人や信頼できる人に絵本を読んでもらい、「絵本は楽しい」「読んでもらうことは嬉しい」という経験を積むことが大切です。
 我が家では、毎晩寝る前の15分程が絵本タイムで小学校入学まで続きました。
最初は私が繰り返し読み聞かせ、そのうちに子どもがその絵本を読んでくれるようになり、その後自ら本を読むようになっていきました。
 保育園などの施設でも、毎日保育士が絵本を読み聞かせたり、園児自ら読んだりして楽しさを経験していきます。このような機会を大人が設けなければ、子どもは絵本の魅力を学ぶことできません。幼児期から児童期になると、絵本や児童書、図鑑などを見て、楽しさと共にわかる喜びを経験します。
 思春期になると、友達や先生に影響されたり、学校の読書の時間や探求学習などがきっかけとなったりして、読書対象も文学、自然科学、社会科学関係の書籍や新聞、図鑑などの資料に広がり、自ら学ぶ楽しさや新たなことを知る喜びを得ていくでしょう。

子どもの心 見えますか?

 子どもは何時でも ありのままの姿を見せてくれます
いやなことがあれば 甘えたり 泣きわめいたり わざとお母さんを困らせてみたり
あらゆる方法で精一杯伝えようとしています
幾つになっても 子どもの心の中には 親に気づいてもらいたい気持ちがあるのです
子どもの心の中を そっとのぞいて見て下さい
いろんな気持ちがあることに気づきます

子育てしやすい街づくりを目指して

 四日市市は、待機児童・兄弟別々入所・育休退園などの問題を改善する為に色々と取り組んできましたが、令和6年4月1日に待機児童が72名出ました。
少子化に歯止めをかける為にも、行政の方には子育てしやすい街づくりにご尽力願いたく思います。
 ハートピア保育園では、6月になり次年度入園に向けての見学予約が増えてきました。
保護者の方が、「子育てで何を大切にされてきたか」、「躾や教育に対して何を望まれているか」、「これから就学までの間にどんな力を培って欲しいか」と言った視点で保育園選びをされたら良いと思います。
子どもが長時間過ごす場所ですので、環境がとても大切だと思います。
「三つ子の魂百まで」という言葉があるように、人間の根っこはまさに今作られようとしている時期です。