コロナウイルス状況下での子どもたちの学びや遊びの確保

 子どもたちの心身の発達にとって、自然環境の中で学び・遊ぶことは極めて重要です。
コロナウイルス感染の拡大を抑制するために、「風通しの悪い空間で人と人とが至近距離で会話する場所やイベントに参加しないこと」が求められています。
保育園においては沢山の年間行事がありますが、出席人数を限定して実施したり、期日を秋に変更したりして取り組んでいきます。
4月16日に緊急事態宣言が国から出され、登園自粛期間が5月31日まで延長になりました。産休・育休、仕事がお休みの方は、子どもの命・家族の命を守る為に家庭保育のご協力をお願いします。

 インターネットで「コロナウイルスによる親子のストレス調査」という資料がありましたのでご紹介します。
保護者の方に、「どのようなことにストレスを感じていますか」という質問に対して、感染するかもしれないこと 87%、遊びや旅行に出かけられないこと 79%、家族が家にいる時間が長くなること 48%、収入の減少・雇用に関すること 40%という複数回答がありました。また、「ストレスがたまることで、どんなことが貴方に現れていますか」という質問に対して、食べ過ぎや食欲不振 48%、子どもに怒りやすくなっている 40%、精神的に不安定になっている 33%という複数回答がありました。

 子どもたちに、「何がストレスになっていますか」という質問に対して、お出かけ施設に遊びに行けないこと 67%、運動不足になっていること 61%、長時間家にいること 54%、行事やイベントが中止になったこと 51%という複数回答があります。
また、「ストレスがたまることで、どんなことが子どもに現れていますか」という質問に対して、泣き・ぐずりやすくなっている 32%、怒りやすくなっている 27%、精神的に不安定になっている 19%、食べ過ぎや食欲不振 18%という複数回答があります。

 今回の調査資料から、ストレスによる心身の影響は保護者にも子どもたちにも表れてきており、「怒りやすくなっている」割合は親子に共通しています。
先が見えないからこそ、できるだけストレスを溜めないように子どもの変化に気づいてあげられるように、周りの大人が見守ってあげる必要があります。
コロナウイルス感染拡大により、子どもたちのどのような変化に気を付け、子どもたちの為に何ができるかについて触れてから、保育園での工夫について考えたいと思います。人は危険が迫ると心拍数が上がり、そのことに立ち向かおうとします。
それがイライラの原因になり、落ち着きのなさに繋がります。時には、眠りを妨げることにもなります。毎日コロナウイルスの報道があり心配ではありますが、子どもの前で不安がる様子は子どもの心理にはマイナスになるかもしれません。
「幼児がえり」という言葉があるように、不安がある時は極端に甘えたりします。
また年齢より幼く振る舞い、今まで出来ていたことが出来なくなることもあります。

大事なことは子どもたちの行動や言動を認め、「貴方の変化や感情に気がついているよ」というメッセージを言葉や態度で伝えてあげることだと思います。
また、子どもさんとテレビを見る機会も多くあると思いますので、「コロナウイルスで人が亡くなる」というニュースを見て、不安がることもあるかもしれません。
小さな子どもさんに説明することは難しいかもしれませんが、「石けんで手洗いを丁寧にすれば、ウイルスをやっつけることが出来ること」、「早寝早起きをしてしっかり食事を摂り、規則正しい生活をすれば、ウイルスが近づいてきても身体の中にいる戦士(免疫力)がやっつけてくれること」などの話をしてあげて欲しいと思います。そして、起床時刻や就寝時間などの生活リズムが乱れないように努めて頂きたく思います。

 保育園においては、職員は毎日の体調チェックをし、朝晩に体温を測り、マスクを着用して園内の換気をこまめに行い、次亜塩素酸ナトリウムを0.05%に希釈して保育室のテーブル・椅子・ロッカー・ドアノブや玩具の消毒を行います。
特に、排せつ物からの感染もありうるので、オムツ替えの際には保育士が感染媒体とならないようにマスクを交換し手袋を着用しています。また看護師が各部屋を回って、子どもたちに適切な手洗いの指導を行い使い捨ての紙タオルを使用しています。
また、園児は登園前に自宅において毎日体温を測定して頂き、37.5℃以上の発熱がある時はお休みして頂き、解熱後24時間以上の経過と呼吸器症状が改善傾向となるまでは自宅で過ごして頂きます。そして、保護者の方には園内においてマスクの着用をお願いします。
緊急事態宣言が発令されて、週末に家族で外に出かけたりすることにも制約がありますので、保育園に登園している時は今まで以上に保育にメリハリを付けて、室内での「静の活動」と園庭での「動の活動」に取り組んでいきます。

お昼にはデッキで春風を感じ日光を浴びながら給食を皆で毎日食べるようにしています。
外での活動を大切にして、心の開放に努めていきます。

子どもの心 見えますか?

子どもは何時でも、ありのままの姿を見せてくれます。
いやなことがあれば、甘えたり、泣きわめいたり、わざとお母さんを困らせてみたり。
あらゆる方法で、精一杯伝えようとしています。
幾つになっても、子どもの心の中には、親に気づいてもらいたい気持ちがあるのです。
子どもの心の中を、そっとのぞいて見て下さい。
いろんな気持ちがあることに気づきます。