人に支えられて今がある

 人は皆この世に生を受けた時から、様々な人たちに支えられています。
家族・親・兄弟・親戚、そして隣人や先生や友人・・・。
これらの人たちの教えや助けがあればこそ、今日ここに生きていられるのです。
同様に、自分も他の人を何らかの意味で支えています。
言い換えれば自分を認め、必要としてくれている人が必ず何処かにいるはずです。

 お互いに繋がりあい、与え与えられながら成り立っているのが、この世の中ではないでしょうか。誰一人として必要の無い人、何の価値も無いという人はいません。
長い人生の中でふと孤独感にさいなまれ、「自分は一人ぼっちだ」「自分などいないほうがいいのでは」という思いがよぎる事もあるかもしれません。
そんな時、お互いが誰かのかけがいの無い存在として生きていることを意識して下さい。
そこからきっと、生きる勇気や明日への活力が湧いてきます。
人は、他の人たちから必要とされ、役に立つことに喜びや生きがいを感じるものです。

人が好き 遊びが好き 自分の周りのことがぜんぶ好き そんな自分が一番好き

 「好き」の感情に出会う時が、一番嬉しい瞬間だと思います。
心が浮き浮きして、いろんなことに関わりたくなり、
人や出来事に関わることから、色々な感情や知恵を学びます。
子どもに必要なことは、「好き」の感情との出会いです。
だから、「子育てとは 子どもの好きの世界を広げるお手伝い」とも言えます。

三重県子ども条例

 子どもは、一人ひとり掛け替えの無い存在である。
子どもには、生まれながらに豊かに育つための権利がある。
それは、安心して生きること、虐待やいじめ、そしてあらゆる暴力や差別から守られること、自らの力を発揮して成長すること、思いや意見が尊重されることである。
子ども一人ひとりが、「人として大切にされ、豊かに育つことが出来るよう」
子どもの権利が守られなければならない。

 全ての子どもには自ら育つ力と多くの可能性があり、子どもは自分が受け止められ、認められていると実感することで自己肯定感を高めることができる。
また、子どもは家庭や学校を始めとする地域社会での経験を通して、人との様々な関わりや多様な価値観に触れることで、人を思いやる心や自らの課題を乗り越える力を身に付けることができる。
そして、次の世代を大切に育てることのできる大人へと育っていく。
そのために、人と人とが強い絆で結ばれた地域社会を形成し、子ども一人ひとりが力を発揮して育つことができる社会へと向かうことが求められている。

 私たちは、児童の権利に関する条例の理念にのっとり、子どもの権利が尊重される社会の実現を目指すこととする。
その為、私たちは相互に連携し、協働して、子どもが豊かに育つことができる地域社会づくりに取り組むことを決意し、この条例を制定する。